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その他の法令 - 解答モード

地方公共団体の長のした職務権限外の行為についての相手方の悪意・重過失 最二小判昭和50年7月14日

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概要
地方公共団体の長のした職務権限外の行為が、その行為の外形からみてその職務行為に属するものと認められる場合であっても、相手方において、当該行為がその職務行為に属さないことを知り、又はこれを知らないことにつき重大な過失があるときは、当該地方公共団体は、相手方に対し、損害賠償責任を負わない。
判例
事案:地方公共団体の長のした職務権限外の行為が、その行為の外形からみてその職務行為に属するものと認められる場合において、相手方が、当該行為がその職務行為に属さないことを知り、又はこれを知らないことに重大な過失があるときであっても、当該地方公共団体が相手方に対し損害賠償責任を負うかが問題となった。

判旨:「地方公共団体の長のした行為が、その行為の外形から見てその職務行為に属するものと認められる場合には、民法44条1項の類推適用により、当該地方公共団体は右行為により相手方の被った損害の賠償責任を負うものというべきところ(最高裁昭和34年(オ)第1027号同37年9月7日第2小法廷判決・民集16巻9号1888頁、同昭和39年(オ)第436号同41年6月21日第3小法廷判決・民集20巻5号1052頁参照)、地方公共団体の長のした行為が、その行為の外形から見てその職務行為に属するものと認められる場合であっても、相手方において、右行為がその職務行為に属さないことを知っていたか、又はこれを知らないことにつき重大な過失のあつたときは、当該地方公共団体は相手方に対して損害賠償の責任を負わないものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(R2 司法 第2問 ウ)
法人の代表者が職務権限外の取引行為をし、当該行為が外形的に当該法人の職務行為に属すると認められる場合であっても、相手方がその職務行為に属さないことを知っていたときは、法人は、代表者の当該行為に基づいて相手方に生じた損害の賠償責任を負わない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭50.7.14)は、「地方公共団体の長のした行為が、その行為の外形から見てその職務行為に属するものと認められる場合であっても、相手方において、右行為がその職務行為に属さないことを知っていたか、又はこれを知らないことにつき重大な過失のあつたときは、当該地方公共団体は相手方に対して損害賠償の責任を負わないものと解するのが相当である。」と判示しており、この判例の理解は、法人の代表者が職務権限外の取引行為をした場合にも妥当すると解されている。

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賃料の支払を遅滞したときは賃貸人は無催告で土地の賃貸借契約を解除することができる旨の特約の可否 最二小判昭和40年7月2日

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概要
借地借家法9条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払いの行為をも保護する趣旨の規定ではないから、土地賃借人に賃料の不払いがあった場合には賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の特約は、同条に該当せず、有効である。
判例
事案:土地賃借人に賃料の不払いがあった場合には賃貸人は催告をすることなく賃貸借契約を解除できる旨の特約がされた場合において、当該特約が借地借家法9条により無効とならないかが問題となった。

判旨:「借地法11条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払の行為をも保護する趣旨ではない。したがって、土地賃借人に賃料の不払があった場合には、賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の…特約は、同条に該当せず、有効である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H21 司法 第28問 1)
借地借家法の適用を受ける不動産賃貸借契約について、判例によれば、土地の賃借人が賃料の支払を遅滞したときは賃貸人は催告を要せずに土地の賃貸借契約を解除することができる旨の特約は、借地借家法の強行規定に反し無効である。

(正答)

(解説)
判例(最判昭40.7.2)は、「借地法11条の規定は、土地賃借人の義務違反である賃料不払の行為をも保護する趣旨ではない。したがって、土地賃借人に賃料の不払があった場合には、賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の…特約は、同条に該当せず、有効である。」と判示しており、現行の借地借家法9条についても同様に解されている。

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賃借権者の対抗要件 最大判昭和41年4月27日

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概要
土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人の親族名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない。
判例
事案:土地賃借人が、借地上に建物を所有しており、当該建物について親族名義の所有権保存登記をしていた場合において、当該土地賃借人が、その借地権を第三者に対抗できるかが問題となった。

判旨:「地上建物を所有する賃借権者は、自己の名義で登記した建物を有することにより、始めて右賃借権を第三者に対抗し得るものと解すべく、地上建物を所有する賃借権者が、自らの意思に基づき、他人名義で建物の保存登記をしたような場合には、当該賃借権者はその賃借権を第三者に対抗することはできないものといわなければならない。けだし、他人名義の建物の登記によつては、自己の建物の所有権さえ第三者に対抗できないものであり、自己の建物の所有権を対抗し得る登記あることを前提として、これを以つて賃借権の登記に代えんとする建物保護法1条の法意に照し、かかる場合は、同法の保護を受けるに値しないからである。」
 「Aは、自らの意思により、長男Bに無断でその名義を以つて建物の保存登記をしたものであるというのであつて、たとえ右BがAと氏を同じくする未成年の長男であつて、自己と共同で右建物を利用する関係にあ…つたとしても、これを以てA名義の保存登記とはいい得ないこと明らかであるから、Aが登記ある建物を有するものとして、右建物保護法により土地賃借権を第三者に対抗することは許されないものである。」
過去問・解説
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(H28 司法 第25問 ア)
建物所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が、その親族名義で所有権保存登記をした建物を借地上に所有していても、当該借地の新取得者に対し借地権を対抗できない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。


全体の正答率 : 100.0%

(R2 予備 第3問 イ)
Aが所有する甲土地をAから賃借したBは、甲土地上に建築した自己所有建物につき、Bの妻C名義で所有権保存登記をした。この場合において、Aが甲土地をDに売却してAからDへの所有権移転登記がされたときは、Bは、甲土地の賃借権をDに対抗することができる。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、本肢と同種の事案において、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。したがって、本肢においても、甲土地上に建築した自己所有建物につき、妻C名義で所有権保存登記をしたBは、甲土地の賃借権を第三者Dに対抗することができない。


全体の正答率 : 100.0%

(R6 司法 第27問 オ)
借地権者は、同居する子の名義で所有権保存登記がされた建物を借地上に所有していても、借地権をもって当該借地の譲受人に対抗することができない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭41.4.27)は、土地賃借人は、借地上に建物を所有していても、他人名義で所有権保存登記をした場合においては、たとえ当該登記が借地人と同居する親族の名義であったとしても、借地借家法10条1項の「登記」に当たらないから、借地権を第三者に対抗できない旨判示している。

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借地人が借地上に表示の登記のある建物を所有する場合 最一小判昭和50年2月13日

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概要
借地借家法10条1項の「登記」は、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記で足りる。
判例
事案:借地借家法10条1項の「登記」が、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記で足りるかが問題となった。

判旨:「建物保護ニ関スル法律1条が、建物の所有を目的とする土地の借地権者(地上権者及び賃借人を含む。)がその土地の上に登記した建物を所有するときは、当該借地権(地上権及び賃借権を含む。)につき登記がなくても、その借地権を第三者に対抗することができる旨を定め、借地権者を保護しているのは、当該土地の取引をなす者は、地上建物の登記名義により、その名義者が地上に建物を所有する権原として借地権を有することを推知しうるからであり、この点において、借地権者の土地利用の保護の要請と、第三者の取引安全の保護の要請との調和をはかろうとしているものである。この法意に照らせば、借地権のある土地の上の建物についてなさるべき登記は権利の登記にかぎられることなく、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合もまた同条にいう「登記シタル建物ヲ有スルトキ」にあたり、当該借地権は対抗力を有するものと解するのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(H18 司法 第18問 4)
AがBに土地を賃貸し、Bが同土地上に建物を建築して所有する場合において、AがCに同土地を譲渡した。Bは、土地の賃貸借の登記と建物の所有権の登記のいずれもしていなかったが、建物の登記記録に表題部所有者として登記されていた。この場合、CのBに対する建物収去土地明渡請求は認められる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭50.2.13)は、建物保護ニ関スル法律1条(現:借地借家法10条1項)について、「借地権のある土地の上の建物についてなさるべき登記は権利の登記にかぎられることなく、借地権者が自己を所有者と記載した表示の登記のある建物を所有する場合もまた同条にいう『登記シタル建物ヲ有スルトキ』にあたり、当該借地権は対抗力を有するものと解するのが相当である。」と判示している。そうすると、Bは、建物の登記記録に表題部所有者として登記されていた場合には、同項により借地権を「第三者」たるCに対抗することができるから、CのBに対する建物収去土地明渡請求は認められない。

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建物の賃貸人が解約申入後に提供又は増額を申し出た立退料等の金員を参酌して当該解約申入れの正当事由を判断することの可否 最二小判平成3年3月22日

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概要
建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合においても、当該提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由(同法28条)を判断することができる。
判例
事案:建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合において、当該提供または増額にかかる金員を参酌して、当初の解約申入れの正当事由(同法28条)の有無の判断をすることができるかが問題となった。

判旨:「建物の賃貸人が解約の申入れをした場合において、その申入時に借家法1条ノ2に規定する正当事由が存するときは、申入後6か月を経過することにより当該建物の賃貸借契約は終了するところ、賃貸人が解約申入後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた右金員の増額を申し出た場合においても、右の提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由を判断することができると解するのが相当である。けだし、立退料等の金員は、解約申入時における賃貸人及び賃借人双方の事情を比較衡量した結果、建物の明渡しに伴う利害得失を調整するために支払われるものである上、賃貸人は、解約の申入れをするに当たって、無条件に明渡しを求め得るものと考えている場合も少なくないこと、右金員の提供を申し出る場合にも、その額を具体的に判断して申し出ることも困難であること、裁判所が相当とする額の金員の支払により正当事由が具備されるならばこれを提供する用意がある旨の申出も認められていること、立退料等の金員として相当な額が具体的に判明するのは建物明渡請求訴訟の審理を通じてであること、さらに、右金員によって建物の明渡しに伴う賃貸人及び賃借人双方の利害得失が実際に調整されるのは、賃貸人が右金員の提供を申し出た時ではなく、建物の明渡しと引換えに賃借人が右金員の支払を受ける時であることなどにかんがみれば、解約申入後にされた立退料等の金員の提供又は増額の申出であっても、これを当初の解約の申入れの正当事由を判断するに当たって参酌するのが合理的であるからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H21 司法 第28問 3)
借地借家法の適用を受ける不動産賃貸借契約について、判例によれば、賃貸人が期間の定めのない建物賃貸借契約について解約申入れを行い、その後、解約申入れの時に申し出ていた立退料等の金員の増額を申し出た場合においても、この増額に係る金員を参酌して当該解約申入れの正当事由を判断することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判平3.3.22)は、建物の賃貸人が解約申入(借地借家法27条1項)後に立退料等の金員の提供を申し出た場合又は解約申入時に申し出ていた当該金員の増額を申し出た場合においても、当該提供又は増額に係る金員を参酌して当初の解約申入れの正当事由(同法28条)を判断することができる旨判示している。

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一 建物取得後借地法第10条の買取請求権行使までの間における敷地不法占有と損害の有無 二 借地法第10条の買取請求権行使後における敷地占有と不当利得の成否 最三小判昭和35年9月20日

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概要
建物買取請求権を行使した後は、土地賃借人は買取代金の支払を受けるまで建物の引渡を拒むことができ、これによる反射的効果として敷地をも占有することができるが、敷地占有に基く不当利得として、当該敷地の賃料相当額を返還する義務がある。
判例
事案:建物買取請求権を行使した土地賃借人が、建物の買取代金の支払いがあるまで建物の存する敷地を占有することができるか、できるとして、当該敷地の占有に基づく不当利得として、敷地の賃料相当額を返還する義務を負うかが問題となった。

判旨:「建物買取請求権を行使した後は、買取代金の支払あるまで右建物の引渡を拒むことができるけれども、右建物の占有によりその敷地をも占有するかぎり、敷地占有に基く不当利得として敷地の賃料相当額を返還すべき義務あることは、大審院の判例とするところであり(昭和10年(オ)第2670号、同11年5月26日、民集15巻998頁)、いまこれを変更する要を見ない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(R6 予備 第6問 エ)
A所有の甲土地を建物所有目的で賃借し、その引渡しを受けていたBが甲土地上に存するB所有の建物につき建物買取請求権を行使したときは、Bは、Aからの甲土地の明渡請求に対し、その建物の代金債権を被担保債権として、留置権を行使することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭35.9.20)は、建物買取請求権を行使した後は、土地賃借人は買取代金の支払を受けるまで建物の引渡を拒むことができ、これによる反射的効果として敷地をも占有することができるが、敷地占有に基く不当利得として、当該敷地の賃料相当額を返還する義務がある旨判示している。この判例は、建物買取請求権を行使した場合には、その建物の代金債権を被担保債権として、建物につき留置権が認められることの反射的効果として、敷地の引き渡しをも拒絶することができるという理解を前提としている。したがって、Bが甲土地上に存するB所有の建物につき建物買取請求権を行使したときは、Bは、Aからの甲土地の明渡請求に対し、その建物の代金債権を被担保債権として、留置権を行使することができる。

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抹消登記手続きと判決の執行 最二小判昭和41年3月18日

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概要
不動産登記の抹消登記手続を求める請求は、被告の抹消登記申請という意思表示を求める請求であり、その勝訴の判決が確定すれば、それによって、被告が当該意思表示をしたものとみなされ(民事執行法177条1項)、その判決の執行が完了する。
判例
事案:不動産登記の抹消登記手続を求める請求の訴訟が認容された場合において、当該判決の執行の方法が問題となった。

判旨:「不動産登記の抹消登記手続を求める請求は、被告の抹消登記申請という意思表示を求める請求であって、その勝訴の判決が確定すれば、それによって、被告が右意思表示をしたものとみなされ…、その判決の執行が完了するものである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(H28 司法 第18問 オ)
登記義務者に対し所有権移転登記手続を命ずる判決が確定した場合、その判決の執行は間接強制によらなければならない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭41.3.18)は、不動産登記の抹消登記手続を求める請求は、被告の抹消登記申請という意思表示を求める請求であり、その勝訴の判決が確定すれば、それによって、被告が当該意思表示をしたものとみなされ(民事執行法177条1項)、その判決の執行が完了する旨判示している。したがって、登記義務者に対し所有権移転登記手続を命ずる判決が確定した場合、その判決の執行は間接強制による必要はない。

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判決に基づく執行をしないとの合意の有効性 大判大正15年2月24日

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概要
当事者間において判決に基づく執行はしないとの特約が成立しているにもかかわらず、債権者が特約を無視して強制執行をすることは不当であり、債務者が当該特約に基づく異議をなすには、執行方法に関する異議手続によるべきである。
判例
事案:当事者間において判決に基づく執行はしないとの特約が成立した場合において、当該特約は有効か、有効である場合は、特約を無視して強制執行をされたとき、いかなる異議手続によるべきかが問題となった。

判旨:「債権者カ一旦判決ニ基ク執行ヲ為ササル旨ノ特約ヲ為シ置キ乍ラ之ニ違反シ執行ヲ為スカ如キハ固ヨリ不当ナリト雖債務者カ斯ル特約ニ基ク異議ヲ為スニハ請求ニ関スル異議ノ手続ニ依ルヘキモノニ非ス蓋請求ニ関スル債務者ノ異議ナルモノハ判決其ノ他ノ債務名義ニ於テ確定セル実体上ノ権利ニ付テ異議ノ原因存スルトキニ為スヘキモノニシテ本件特約ノ如キハ敢テ実体上ノ権利ノ如何ニハ毫モ触ルル所ナク唯単ニ判決ニ基ク執行ヲ為ササルヘシトノ契約ニ止マレハナリ従テ斯ル特約ニ基ク異議ハ須ラク執行ノ方法ニ関スル異議ノ手続ニ依ルヘキモノト云ハサルヘカラス。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H22 司法 第15問 イ)
債務者が債務を弁済しない場合に、債権者がその債務に係る強制執行をしないという当事者間の合意は、無効である。

(正答)

(解説)
判例(大判大15.2.24)は、当事者間において判決に基づく執行はしないとの特約が成立しているにもかかわらず、債権者が特約を無視して強制執行をすることは不当であり、債務者が当該特約に基づく異議をなすには、執行方法に関する異議手続によるべきである旨判示している。この判例は、債務者が債務を弁済しない場合に、債権者がその債務に係る強制執行をしないという当事者間の合意も、有効であるとの前提に立っている。

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不作為を目的とする債務の強制執行として間接強制決定をするための立証 最二小決平成17年12月9日

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概要
不作為を目的とする債務の強制執行として民事執行法172条1項所定の間接強制をするには、債権者において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り、債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はない。
判例
事案:不作為を目的とする債務の強制執行として間接強制(民事執行法172条1項)をする場合において、債権者は、債務者が現にその不作為義務に違反していることまで立証しなければならないかが問題となった。

判旨:「不作為を目的とする債務の強制執行として民事執行法172条1項所定の間接強制決定をするには、債権者において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り、債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はないと解するのが相当である。その理由は、次のとおりである。
 間接強制は、債務者が債務の履行をしない場合には一定の額の金銭を支払うべき旨をあらかじめ命ずる間接強制決定をすることで、債務者に対し、債務の履行を心理的に強制し、将来の債務の履行を確保しようとするものであるから、現に義務違反が生じていなければ間接強制決定をすることができないというのでは、十分にその目的を達することはできないというべきである。取り分け、不作為請求権は、その性質上、いったん債務不履行があった後にこれを実現することは不可能なのであるから、一度は義務違反を甘受した上でなければ間接強制決定を求めることができないとすれば、債権者の有する不作為請求権の実効性を著しく損なうことになる。 間接強制決定の発令後、進んで、前記金銭を取り立てるためには、執行文の付与を受ける必要があり、そのためには、間接強制決定に係る義務違反があったとの事実を立証することが求められるのであるから(民事執行法27条1項、33条1項)、間接強制決定の段階で当該義務違反の事実の立証を求めなくとも、債務者の保護に欠けるところはない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 0.0%

(H28 司法 第18問 ア)
判例によれば、不作為を目的とする債務の強制執行として間接強制をするには、債権者において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り、債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はない。

(正答)

(解説)
判例(最決平17.12.9)は、「不作為を目的とする債務の強制執行として民事執行法172条1項所定の間接強制決定をするには、債権者において、債務者がその不作為義務に違反するおそれがあることを立証すれば足り、債務者が現にその不作為義務に違反していることを立証する必要はないと解するのが相当である。」と判示している。

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親権者の連れ去りと人身保護法に基づく救済 最大判昭和33年5月28日

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概要
人身保護法に基づく人身保護の制度は、親権者の下から幼児が連れ去られた場合における、幼児引渡の請求にも適用される。
判例
事案:人身保護法に基づく人身保護の制度が、幼児引渡の請求にも適用されるかが問題となった。

判旨:「本件の実質は要するに、幼児の養育者であつた請求者と、現にその幼児を監護する拘束者たるその祖父及び祖母との間の幼児引渡の問題即ち幼児に対する監護権の所在の問題に帰着するものである。ところで元来人身保護の制度の趣旨とするところは無権限又は違法な物理的拘束から被拘束者を釈放することにあるから、かかる問題を人身保護事件として取扱うことには全然疑義の余地がないわけではない。しかしながら幼児なるが故にこの制度の保護の範囲外にあるという理由は存しない。又この制度が今日その適用範囲を拡張し、幼児引渡に及ぼされるにいたつていることは、内外の学説判例に徴して明かである。さらにわが人身保護規則(37条)も法がこれを認めていることを前提とするものと解し得ないことはない。そうして幼児引渡の請求についても規則4条の制約が適用されることは当然である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H22 司法 第8問 エ)
親権者の下で監護されている幼児で意思能力のないものを連れ去り、その子を不当に拘束している者に対しては、人身保護法に基づく救済を請求することができる。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭33.5.28)は、人身保護法に基づく人身保護の制度は、親権者の下から幼児が連れ去られた場合における、幼児引渡の請求にも適用される旨判示している。したがって、親権者の下で監護されている幼児で意思能力のないものを連れ去り、その子を不当に拘束している者に対しては、人身保護法に基づく救済を請求することができる。

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債務不履行による損害賠償と失火の責任に関する法律の適用の有無 最二小判昭和30年3月25日

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概要
債務不履行による損害賠償については失火の責任に関する法律の適用はない。
判例
事案:債務不履行による損害賠償について、失火の責任に関する法律の適用があるかどうかが問題となった。

判旨:「「失火ノ責任ニ関スル法律」は「民法第709条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス……」と規定するところであつて、債務不履行による損害賠償請求の本件に適用のないことは明らかである…。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H20 司法 第30問 ア)
建物の賃借人が失火によりその建物を焼失させ、その返還義務を履行できなくなった場合、賃借人は、故意がなく、かつ、重大な過失がなければ、賃貸人に対し損害賠償責任を負わない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭30.3.25)は、「「失火ノ責任ニ関スル法律」は「民法第709条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス……」と規定するところであつて、債務不履行による損害賠償請求…に適用のないことは明らかである…。」と判示している。したがって、建物の賃借人が失火によりその建物を焼失させ、その返還義務を履行できなくなった場合における、債務不履行による損害賠償責任には、失火責任法は適用されないため、賃借人は、故意がなく、かつ、重大な過失がなかったとしても、帰責事由(415条1項ただし書)があれば、賃貸人に対し損害賠償責任を負う。


全体の正答率 : 100.0%

(R5 司法 第36問 オ)
賃借人が失火によって賃借物を滅失させたときは、賃貸人は、賃借人に重大な過失がない限り、債務不履行による損害賠償の請求をすることができない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭30.3.25)は、「「失火ノ責任ニ関スル法律」は「民法第709条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス……」と規定するところであつて、債務不履行による損害賠償請求…に適用のないことは明らかである…。」と判示している。したがって、賃借人が失火によって賃借物を滅失させたときにおける、債務不履行による損害賠償請求には、失火責任法は適用されないため、賃貸人は、賃借人に重大な過失がなくても、帰責事由(415条1項ただし書)があれば、債務不履行による損害賠償の請求をすることができる。

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監督義務者の損害賠償責任 最三小判平成7年1月24日

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概要
責任を弁識する能力のない未成年者の行為により火災が発生した場合においては、714条1項に基づき、当該未成年者の監督義務者が当該火災による損害を賠償する責任を負うが、当該監督義務者の責任については、失火ノ責任ニ関スル法律が適用されるから、当該監督義務者に未成年の監督について重大な過失がなかった時は、当該責任を免れる。未成年者に重大な過失があるか否かは、当該監督義務者の責任の有無の判断の際に考慮するべきものではない。
判例
事案:責任を弁識する能力のない未成年者の行為により火災が発生した場合において、監督義務者の損害賠償責任について失火の責任に関する法律が適用されるかが問題となった。

判旨:「民法714条1項は、責任を弁識する能力のない未成年者が他人に損害を加えた場合、未成年者の監督義務者は、その監督を怠らなかったとき、すなわち監督について過失がなかったときを除き、損害を賠償すべき義務があるとしているが、右規定の趣旨は、責任を弁識する能力のない未成年者の行為については過失に相当するものの有無を考慮することができず、そのため不法行為の責任を負う者がなければ被害者の救済に欠けるところから、その監督義務者に損害の賠償を義務づけるとともに、監督義務者に過失がなかったときはその責任を免れさせることとしたものである。ところで、失火ノ責任ニ関スル法律は、失火による損害賠償責任を失火者に重大な過失がある場合に限定しているのであって、この両者の趣旨を併せ考えれば、責任を弁識する能力のない未成年者の行為により火災が発生した場合においては、民法714条1項に基づき、未成年者の監督義務者が右火災による損害を賠償すべき義務を負うが、右監督義務者に未成年者の監督について重大な過失がなかったときは、これを免れるものと解するのが相当というべきであり、未成年者の行為の態様のごときは、これを監督義務者の責任の有無の判断に際して斟酌することは格別として、これについて未成年者自身に重大な過失に相当するものがあるかどうかを考慮するのは相当でない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100.0%

(H28 司法 第29問 5)
自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていない未成年者の行為により火災が発生した場合において、未成年者にその火災につき重大な過失がなかったときは、その未成年者を監督する法定の義務を負う者はその火災により生じた損害を賠償する責任を負わない。

(正答)

(解説)
判例(最判平7.1.24)は、本肢と同種の事案において、「責任を弁識する能力のない未成年者の行為により火災が発生した場合においては、民法714条1項に基づき、未成年者の監督義務者が右火災による損害を賠償すべき義務を負うが、右監督義務者に未成年者の監督について重大な過失がなかったときは、これを免れるものと解するのが相当というべきであり、未成年者の行為の態様のごときは、これを監督義務者の責任の有無の判断に際して斟酌することは格別として、これについて未成年者自身に重大な過失に相当するものがあるかどうかを考慮するのは相当でない。」と判示している。したがって、本肢においても、未成年者にその火災につき重大な過失がなかったときであっても、その未成年者を監督する法定の義務を負う者に、その未成年者の監督について重大な過失があったときは、当該監督義務者はその火災により生じた損害を賠償する責任を負う。

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