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訴え(確認の訴え) - 解答モード

遺言無効確認の訴え 最三小判昭和47年2月15日

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概要
遺言無効確認の訴は、その遺言が有効であるとすればそれから生ずべき現在の特定の法律関係が存在しない、ことの確認を求めるものと解される場合で、原告がかかる確認を求める法律上の利益を有するときは、適法と解すべきである。
判例
事案: 遺言無効確認の訴が提起された事案において、遺言無効確認の訴えが適法か否かが問題となった。

判旨:「いわゆる遺言無効確認の訴は、遺言が無効であることを確認するとの請求の趣旨のもとに提起されるから、形式上過去の法律行為の確認を求めることとなるが、請求の趣旨がかかる形式をとっていても、遺言が有効であるとすれば、それから生ずべき現在の特定の法律関係が存在しないことの確認を求めるものと解される場合で、原告がかかる確認を求めるにつき法律上の利益を有するときは、適法として許容されうるものと解するのが相当である。けだし、右の如き場合には、請求の趣旨を、あえて遺言から生ずべき現在の個別的法律関係に還元して表現するまでもなく、いかなる権利関係につき審理判断するかについて明確さを欠くことはなく、また、判決において、端的に、当事者間の紛争の直接的な対象である基本的法律行為たる遺言の無効の当否を判示することによって、確認訴訟のもつ紛争解決機能が果たされることが明らかだからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H25 予備 第37問 2)
遺言の無効確認を求める訴えについて、確認の利益が認められることはない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭47.2.15)は、「いわゆる遺言無効確認の訴は…遺言が有効であるとすれば、それから生ずべき現在の特定の法律関係が存在しないことの確認を求めるものと解される場合で、原告がかかる確認を求めるにつき法律上の利益を有するときは、適法として許容されうる…。」として、確認の利益が認められる場合もあることを示している。


全体の正答率 : 66.6%

(R4 予備 第34問 1)
相続開始後に遺言の無効確認を求める訴えは、遺言が有効であるとすれば、それから生ずべき現在の特定の法律関係が存在しないことの確認を求めるものと解される場合であっても、確認の利益を欠く。

(正答)

(解説)
判例(最判昭47.2.15)は、「いわゆる遺言無効確認の訴は…遺言が有効であるとすれば、それから生ずべき現在の特定の法律関係が存在しないことの確認を求めるものと解される場合で、原告がかかる確認を求めるにつき法律上の利益を有するときは、適法として許容されうる…。」として、確認の利益が認められる場合もあることを示している。

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売買契約の無効確認を求める訴え 最三小判昭和41年4月12日

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概要
売買契約の無効確認を求める訴えには、即時確定の利益は認められない。
判例
事案:売買契約の無効確認を求める訴えについて、即時確定の利益が認められるかが問題となった。

判旨:「原告の売買無効確認請求の適否について職権をもつて案ずるに、その請求の原因の要旨は、原告と被告溝上間の売買およびその登記は無効であり、したがつて、所有権のない被告溝上と悪意の第三者たる被告常盤産業間の昭和32年11月27日付売買も無効であるから、右売買の無効確認を求めるというのであるが、単に右請求を文言どおりに解釈すれば、前記売買契約の無効であること、すなわち、過去の法律関係(ないし事実)の確認を求めるのと異なるところはない。そして、確認訴訟は特段の規定のないかぎり、現在の権利または法律関係の確認を求め、かつ、これにつき即時確定の利益がある場合にのみ許されるべきであるから、前記の請求については、即時確定の利益があるとはいいがたい。原告としては、確認の訴を提起するためには、右売買契約の無効の結果生ずべき現在の権利または法律関係について直接に確認を求めるべきである。もっとも、右請求を原告の主張するところに照らせば、原告は、右のような現在の権利または法律関係についてその確認を求める趣旨がうかがえないでもない。したがつて、原審としては、本訴請求については、その請求の趣旨を釈明して審理をすべきであるのにかかわらず、これをしないで、ただちに本訴請求について確認の利益のあることを前提として本案について判決した原判決は違法であって、破棄を免れず、以上の点についてさらに釈明して審理を尽くさせるため、売買無効確認請求部分は、原審に差し戻すのが相当である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 50%

(H25 予備 第37問 1)
売買契約の無効確認を求める訴えについて、確認の利益が認められることはない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭41.4.12)は、「原告の売買無効確認請求…については、即時確定の利益があるとはいいがたい。」と判示している。
したがって、売買契約の無効確認を求める訴えについて、確認の利益が認められることはない。

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裁判上の和解が無効であることの確認の訴え 大判大正14年4月24日

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概要
裁判上の和解が無効であることの確認の訴えを提起することは可能である。
判例
事案:裁判上の和解が無効であることが主張された事案において、かかる無効確認の訴えを提起することは認められるかが問題となった。

判旨:「裁判上ノ和解ニ付テモ別訴ニ依リ其ノ無効確認ヲ求ムルコトヲ得ルモノ」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H25 共通 第72問 3)
成立した訴訟上の和解について当事者の一方が錯誤取消しによる無効を主張して和解の効力を争うためには、和解が無効であることの確認を求める別訴を提起しなければならない。(改題)

(正答)

(解説)
判例(大判大14.4.24)は、「裁判上ノ和解ニ付テモ別訴ニ依リ其ノ無効確認ヲ求ムルコトヲ得ルモノ」として、別訴提起の方法による和解の無効確認を認めている。
他方、判例(最判昭33.6.14)は、期日指定申立ての方法による和解の無効確認についても認めている。
したがって、成立した訴訟上の和解について当事者の一方が錯誤取消しによる無効を主張して和解の効力を争うためには、和解が無効であることの確認を求める別訴を提起しなければならないわけではない。


全体の正答率 : 66.6%

(H29 予備 第43問 3)
口頭弁論の期日に成立した和解の無効を主張する当事者は、新たな期日の指定の申立てをしなければならず、和解が無効であることの確認の訴えを提起することができない。

(正答)

(解説)
判例(大判大14.4.24)は、「裁判上ノ和解ニ付テモ別訴ニ依リ其ノ無効確認ヲ求ムルコトヲ得ルモノ」として、和解が無効であることの確認の訴えを提起することができることを示している。

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遺産確認の訴えの適法性 最一小判昭和61年3月13日

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概要
共同相続人間において特定の財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴えは、適法である。
判例
事案:共同相続人間において特定の財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴えが提起された事案において、かかる遺産確認の訴えの適法性が問題となった。

判旨:「共同相続人間において、共同相続人の範囲及び各法定相続分の割合については実質的な争いがなく、ある財産が被相続人の遺産に属するか否かについて争いのある場合、当該財産が被相続人の遺産に属することの確定を求めて当該財産につき自己の法定相続分に応じた共有持分を有することの確認を求める訴えを提起することは、もとより許されるものであり、通常はこれによって原告の目的は達しうるところであるが、右訴えにおける原告勝訴の確定判決は、原告が当該財産につき右共有持分を有することを既判力をもって確定するにとどまり、その取得原因が被相続人からの相続であることまで確定するものでないことはいうまでもなく、右確定判決に従って当該財産を遺産分割の対象としてされた遺産分割の審判が確定しても、審判における遺産帰属性の判断は既判力を有しない結果(最高裁昭和39年(ク)第114号同41年3月2日大法廷決定・民集20巻3号360頁参照)、のちの民事訴訟における裁判により当該財産の遺産帰属性が否定され、ひいては右審判も効力を失うこととなる余地があり、それでは、遺産分割の前提問題として遺産に属するか否かの争いに決着をつけようとした原告の意図に必ずしもそぐわないこととなる一方、争いのある財産の遺産帰属性さえ確定されれば、遺産分割の手続が進められ、当該財産についても改めてその帰属が決められることになるのであるから、当該財産について各共同相続人が有する共有持分の割合を確定することは、さほど意味があるものとは考えられないところである。これに対し、遺産確認の訴えは、右のような共有持分の割合は問題にせず、端的に、当該財産が現に被相続人の遺産に属すること、換言すれば、当該財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求める訴えであって、その原告勝訴の確定判決は、当該財産が遺産分割の対象たる財産であることを既判力をもって確定し、したがって、これに続く遺産分割審判の手続において及びその審判の確定後に当該財産の遺産帰属性を争うことを許さず、もって、原告の前記意思によりかなった紛争の解決を図ることができるところであるから、かかる訴えは適法というべきである。もとより、共同相続人が分割前の遺産を共同所有する法律関係は、基本的には民法249条以下に規定する共有と性質を異にするものではないが(最高裁昭和28年(オ)第163号同30年5月31日第三小法廷判決・民集9巻6号793頁参照)、共同所有の関係を解消するためにとるべき裁判手続は、前者では遺産分割審判であり、後者では共有物分割訴訟であって(最高裁昭和47年(オ)第121号同50年11月7日第二小法廷判決・民集29巻10号1525頁参照)、それによる所有権取得の効力も相違するというように制度上の差異があることは否定しえず、その差異から生じる必要性のために遺産確認の訴えを認めることは、分割前の遺産の共有が民法249条以下に規定する共有と基本的に共同所有の性質を同じくすることと矛盾するものではない。したがって、被上告人らの前記請求に係る訴えが適法である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(H25 予備 第37問 3)
ある財産が遺産に属することの確認を求める訴えについて、確認の利益が認められることはない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭61.3.13)は、「遺産確認の訴えは…適法…である。」として、確認の利益を認めている。


全体の正答率 : 100%

(H30 予備 第35問 5)
共同相続人間において、ある財産が被相続人の遺産かどうかに争いがある場合には、当該財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴えについては、訴えの利益が認められる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭61.3.13)は、本肢と同種の事案において、「遺産確認の訴えは…適法…である。」として、共同相続人間における特定の財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴えにつき、確認の利益を認めている。


全体の正答率 : 66.6%

(R4 予備 第34問 2)
共同相続人間における遺産確認の訴えは、特定の財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求めるものと解される場合であっても、確認の利益を欠く。

(正答)

(解説)
判例(最判昭61.3.13)は、本肢と同種の事案において、「遺産確認の訴えは、…当該財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求める訴えであって、…かかる訴えは適法…である。」として、共同相続人間における遺産確認の訴えを、特定の財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあることの確認を求めるものと解した上で、確認の利益を認めている。

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特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴え 最三小判平成7年3月7日

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概要
特定の財産が特別受益財産であること(民法903条1項)の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。
判例
事案:特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えが提起された事案において、かかる訴えに確認の利益が認められるかが問題となった。

判旨:「民法903条1項は、共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本としての贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に右遺贈又は贈与に係る財産(以下『特別受益財産』という。)の価額を加えたものを相続財産とみなし、法定相続分又は指定相続分の中から特別受益財産の価額を控除し、その残額をもって右共同相続人の相続分とする旨を規定している。すなわち、右規定は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額に特別受益財産の価額を加えたものを具体的な相続分を算定する上で相続財産とみなすこととしたものであって、これにより、特別受益財産の遺贈又は贈与を受けた共同相続人に特別受益財産を相続財産に持ち戻すべき義務が生ずるものでもなく、また、特別受益財産が相続財産に含まれることになるものでもない。そうすると、ある財産が特別受益財産に当たることの確認を求める訴えは、現在の権利又は法律関係の確認を求めるものということはできない。過去の法律関係であっても、それを確定することが現在の法律上の紛争の直接かつ抜本的な解決のために最も適切かつ必要と認められる場合には、その存否の確認を求める訴えは確認の利益があるものとして許容される(最高裁昭和44年(オ)第719号同47年11月9日第一小法廷判決・民集26巻9号1513頁参照)が、ある財産が特別受益財産に当たるかどうかの確定は、具体的な相続分又は遺留分を算定する過程において必要とされる事項にすぎず、しかも、ある財産が特別受益財産に当たることが確定しても、その価額、被相続人が相続開始の時において有した財産の全範囲及びその価額等が定まらなければ、具体的な相続分又は遺留分が定まることはないから、右の点を確認することが、相続分又は遺留分をめぐる紛争を直接かつ抜本的に解決することにはならない。また、ある財産が特別受益財産に当たるかどうかは、遺産分割申立事件、遺留分減殺請求に関する訴訟など具体的な相続分又は遺留分の確定を必要とする審判事件又は訴訟事件における前提問題として審理判断されるのであり、右のような事件を離れて、その点のみを別個独立に判決によって確認する必要もない。以上によれば、特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。」
過去問・解説
全体の正答率 : 33.3%

(H21 司法 第60問 オ)
特定の財産が特別受益財産に当たることの確認を求める訴えは、相続分又は遺留分をめぐる紛争を直接かつ抜本的に解決することになるから、確認の利益を有する。

(正答)

(解説)
判例(最判平7.3.7)は、「ある財産が特別受益財産に当たるかどうかの確定は、具体的な相続分又は遺留分を算定する過程において必要とされる事項にすぎず、しかも、ある財産が特別受益財産に当たることが確定しても、その価額、被相続人が相続開始の時において有した財産の全範囲及びその価額等が定まらなければ、具体的な相続分又は遺留分が定まることはないから、右の点を確認することが、相続分又は遺留分をめぐる紛争を直接かつ抜本的に解決することにはならない。」とした上で、「特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。」としている。


全体の正答率 : 100%

(H27 予備 第36問 5)
ある財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えは、確認の利益が欠ける。

(正答)

(解説)
判例(最判平7.3.7)は、「特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。」としている。

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遺言者の生存中に提起した遺言無効確認の訴え 最二小判平成11年6月11日

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概要
遺言者の生存中に推定相続人が提起した遺贈を内容とする遺言の無効確認の訴えは、遺言者が心神喪失の常況にあって、遺言者による当該遺言の取消し又は変更の可能性が事実上ないとしても、不適法である。
判例
事案: 心神喪失の常況にある遺言者の生存中に推定相続人が遺贈を内容とする遺言の無効確認の訴えを提起した事案において、かかる訴えの適否が問題となった。

判旨:「本件において、被上告人が遺言者である上告人A1の生存中に本件遺言が無効であることを確認する旨の判決を求める趣旨は、上告人A2が遺言者である上告人A1の死亡により遺贈を受けることとなる地位にないことの確認を求めることによって、推定相続人である被上告人の相続する財産が減少する可能性をあらかじめ除去しようとするにあるものと認められる。
 ところで、遺言は遺言者の死亡により初めてその効力が生ずるものであり(民法985条1項)、遺言者はいつでも既にした遺言を取り消すことができ(同法1022条)、遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときには遺贈の効力は生じない(同法994条1項)のであるから、遺言者の生存中は遺贈を定めた遺言によって何らの法律関係も発生しないのであって、受遺者とされた者は、何らかの権利を取得するものではなく、単に将来遺言が効力を生じたときは遺贈の目的物である権利を取得することができる事実上の期待を有する地位にあるにすぎない(最高裁昭和30年(オ)第95号同31年10月4日第一小法廷判決・民集10巻10号1229頁参照)。したがって、受遺者とされた者は、何らかの権利を取得するものではなく、単に将来遺言が効力を生じたときは遺贈の目的物である権利を取得することができる事実上の期待を有する地位にあるにすぎないである。遺言者が心神喪失の常況にあって、回復する見込みがなく、遺言者による当該遺言の取消し又は変更の可能性が事実上ない状態にあるとしても、受遺者とされた者の地位の右のような性質が変わるものではない。
 したがって、被上告人が遺言者である上告人A1の生存中に本件遺言の無効確認を求める本件訴えは、不適法なものというべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(R4 予備 第34問 4)
遺言者生存中に遺言の無効確認を求める訴えは、たとえ遺言者が精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にあり、当該遺言の撤回又は変更の可能性が事実上ない状態であっても、確認の利益を欠く。

(正答)

(解説)
判例(最判平11.6.11)は、「受遺者とされた者は、何らかの権利を取得するものではなく、単に将来遺言が効力を生じたときは遺贈の目的物である権利を取得することができる事実上の期待を有する地位にあるにすぎないである。遺言者が心神喪失の常況にあって、回復する見込みがなく、遺言者による当該遺言の取消し又は変更の可能性が事実上ない状態にあるとしても、受遺者とされた者の地位の右のような性質が変わるものではない。…したがって、被上告人が遺言者である上告人A1の生存中に本件遺言の無効確認を求める本件訴えは、不適法なものというべきである。」として、確認の利益を否定している。

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具体的相続分の価額又は割合の確認を求める訴え 最一小判平成12年2月24日

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概要
民法903条1項により算定される具体的相続分の価額またはその価額の遺産の総額に対する割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。
判例
事案:民法903条1項により算定される具体的相続分の価額または割合の確認を求める訴えが提起された事案において、かかる訴えに確認の利益が認められないかが問題となった。

判旨:「民法903条1項は、共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本としての贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、法定相続分又は指定相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除し、その残額をもって右共同相続人の相続分(以下『具体的相続分』という。)とする旨を規定している。具体的相続分は、このように遺産分割手続における分配の前提となるべき計算上の価額又はその価額の遺産の総額に対する割合を意味するものであって、それ自体を実体法上の権利関係であるということはできず、遺産分割審判事件における遺産の分割や遺留分減殺請求に関する訴訟事件における遺留分の確定等のための前提問題として審理判断される事項であり、右のような事件を離れて、これのみを別個独立に判決によって確認することが紛争の直接かつ抜本的解決のため適切かつ必要であるということはできない。したがって、共同相続人間において具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法であると解すべきである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(H27 予備 第36問 2)
共同相続人間において具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益が欠ける。

(正答)

(解説)
判例(最判平12.2.24)は、「共同相続人間において具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である…。」としている。


全体の正答率 : 100%

(R4 予備 第34問 3)
共同相続人間において、具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠く。

(正答)

(解説)
判例(最判平12.2.24)は、「共同相続人間において具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である…。」としている。

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所有権に基づく給付の訴えが許される場合の所有権確認の訴え 最一小判昭和29年12月16日

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概要
所有権に基づき給付の訴えをすることができる場合でも、即時確定の利益がある限り、所有権確認の訴えを提起することは不適法でない。
判例
事案:所有権に基づく給付の訴えが許されるにもかかわらず、所有権確認の訴えが提起された事案において、所有権に基づく給付の訴えが可能な場合の所有権確認の訴えが許されるかが問題となった。

判旨:「物上請求の給付の訴をなすことを得る場合においても、その基本たる権利関係につき即時確定の利益があると認められる限りこれが存否確認の訴を提起することは何ら不適法ではない(大審院明治32年11月11日連合民事部判決、民録5輯10号4頁、大正13年5月31日判決、民集3巻260頁参照)。」
過去問・解説
全体の正答率 : 33.3%

(H27 予備 第35問 2)
XがYに対して甲土地の所有権に基づきその返還を請求することができるときは、甲土地についてのXの所有権を確認する訴えの利益を認めることはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭29.12.16)は、「物上請求の給付の訴をなすことを得る場合においても、その基本たる権利関係につき即時確定の利益があると認められる限り、これが存否確認の訴を提起することは何ら不適法ではない…。」として、物権的請求としての給付の訴えが可能な場合にも、所有権確認の利益は失われないことを示している 。
したがって、XがYに対して甲土地の所有権に基づきその返還を請求することができるときであっても、所有権の帰属につき即時確定の利益があると認められる場合には、甲土地についてのXの所有権を確認する訴えの利益を認められる。


全体の正答率 : 100%

(H30 予備 第35問 3)
所有権確認の訴えについては、その所有権に基づく物権的請求権による給付の訴えを提起することができる場合であっても、即時確定の利益があると認められる限り、訴えの利益が認められる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭29.12.16)は、「物上請求の給付の訴をなすことを得る場合においても、その基本たる権利関係につき即時確定の利益があると認められる限り、これが存否確認の訴を提起することは何ら不適法ではない…。」として、物権的請求としての給付の訴えが可能な場合にも、所有権確認の利益は失われないことを示している 。
したがって、所有権確認の訴えについては、その所有権に基づく物権的請求権による給付の訴えを提起することができる場合であっても、即時確定の利益があると認められる限り、訴えの利益が認められる。

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宗教法人の代表役員及び責任役員の地位にあることの確認を求める訴えの確認の利益 最一小判昭和44年7月10日

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概要
宗教法人の代表役員および責任役員の地位にあることの確認を求める訴は、当該宗教法人を相手方としないかぎり、確認の利益がない。
判例
事案:宗教法人の代表役員および責任役員の地位にあることの確認を求める訴が、当該宗教法人以外の者を相手方として提起された事案において、かかる訴えに確認の利益が認められるかが問題となった。

判旨:「被上告人は、本訴において、宗教法人D寺を相手方とすることなく、上告人らに対し、被上告人が同宗教法人の代表役員および責任役員の地位にあることの確認を求めている。しかし、このように、法人を当事者とすることなく、当該法人の理事者たる地位の確認を求める訴を提起することは、たとえ請求を認容する判決が得られても、その効力が当該法人に及ばず、同法人との間では何人も右判決に反する法律関係を主張することを妨げられないから、右理事者の地位をめぐる関係当事者間の紛争を根本的に解決する手段として有効適切な方法とは認められず、したがって、このような訴は、即時確定の利益を欠き、不適法な訴として却下を免れないことは、当裁判所の判例の趣旨とするところである(最高裁昭和39年(オ)第554号同42年2月10日第二小法廷判決民集21巻1号112頁、同39年(オ)第1435号同43年12月24日第三小法廷判決裁判集民事93号登載予定参照)。法人の理事者が、当該法人を相手方として、理事者たる地位の確認を訴求する場合にあっては、その請求を認容する確定判決により、その者が当該法人との間においてその執行機関としての組識法上の地位にあることが確定されるのであるから、事柄の性質上、何人も右権利関係の存在を認めるべきものであり、したがって、右判決は、対世的効力を有するものといわなければならない。それ故に、法人の理事者がこの種の訴を提起する場合には、当該法人を相手方とすることにより、はじめて右理事者の地位をめぐる関係当事者間の紛争を根本的に解決することができることとなる。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(R3 予備 第35問 オ)
Xが宗教法人Yの代表役員の地位にあることの確認を求める旨のXのYに対する訴訟において、請求を認容するとの判決が確定した場合に、この判決は、対世的効力を有しない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭44.7.10)は、「法人の理事者が、当該法人を相手方として、理事者たる地位の確認を訴求する場合にあっては、その請求を認容する確定判決…は、対世的効力を有する…。」としている。
したがって、Xが宗教法人Yの代表役員の地位にあることの確認を求める旨のXのYに対する訴訟において、請求を認容するとの判決が確定した場合に、この判決は、対世的効力を有する。

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書面の真否の意義 最一小判昭和27年11月20日

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概要
書面の真否(134条の2)とは、書面の成立が真正であるか否かということであって、書面の記載内容が実質的に客観的事実に合致するか否かということまでも包含するのではない。
判例
事案:証書真否確認の訴えが提起された事案において、証書真否確認の訴えで、書面の記載内容が実質的に客観的事実に合致するか否かを確定することができるかが問題となった。

判旨:「民訴225条(現:134条の2)に定めている書面の真否を確定するための確認の訴は、書面の成立が真正であるか、否か、換言すればある書面がその作成者と主張せられるものにより作成せられたものであるか或はその作成名義を偽わられて作成せられたものであるか、すなわち偽造又は変造であるかを確定する訴訟であるから、本件のように書面の記載内容が実質的に客観的事実に合致するか否かを確定する確認の訴は、同条においては許されていない。また、一般に確認の訴は、特定の法律関係の確定を求めるものであるから、本件のように事実関係の確定を求める確認の訴は法律上認められていないのである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H30 予備 第35問 4)
法律関係を証する書面の記載内容の真実性に争いがある場合には、その記載内容が真実であることの確認を求める訴えについては、訴えの利益が認められる。

(正答)

(解説)
134条の2は、「確認の訴えは、法律関係を証する書面の成立の真否を確定するためにも提起することができる。」と規定している。
これについて、判例(最判昭27.11.20)は、「書面の記載内容が実質的に客観的事実に合致するか否かを確定する確認の訴は、同条においては許されていない。」としている。
したがって、法律関係を証する書面の記載内容が真実であることの確認を求める訴えについては、訴えの利益が認められない。

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訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める訴え 最二小判昭和30年5月20日

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概要
訴訟代理権を証すべき書面の真否の確認を求める訴えについて、134条(現:134条の2)により確認の利益が認められない。
判例
事案:訴訟代理権を証すべき書面の真否の確認を求める訴えが提起された事案において、134条(現:134条の2)により確認の利益が認められないかが問題となった。

判旨:「訴訟代理権の有無はそれが問題となる当該訴訟においてこれを審判すべきであり、またそれをもって足るのであって、別訴を提起して訴訟代理権の存否確認を求めることは、確認の利益を欠き許しえないことは当裁判所の判例とするところである(昭和26年(オ)第19号同28年12月24日第一小法廷判決)。そしてこの理は訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める訴訟についても同様であるといわなければならない。けだし、訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める目的は訴訟代理権の存否を明確にするにあるのであって、訴訟代理権の存否確認を求める別訴が確認の利益を欠く以上、その存否確定に資すべき訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める別訴も当然確認の利益を欠くものと認むべきだからである。」
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H25 予備 第37問 5)
訴訟で当事者の一方の訴訟代理人につきその訴訟代理権の存否が争われた場合において、別訴として提起された、訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める訴えについて、確認の利益が認められることはない。

(正答)

(解説)
134条の2は、「確認の訴えは、法律関係を証する書面の成立の真否を確定するためにも提起することができる。」と規定している。
これについて、判例(最判昭30.5.20)は、「訴訟代理権の有無はそれが問題となる当該訴訟においてこれを審判すべきであり、またそれをもって足るのであって、別訴を提起して訴訟代理権の存否確認を求めることは、確認の利益を欠き許しえない…。そしてこの理は訴訟代理権を証すべき書面の真否確認を求める訴訟についても同様である。」としている。

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債務不存在の確認を求める本訴に対し、当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときの本訴の訴えの利益 最一小判平成16年3月25日

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概要
債務不存在の確認を求める本訴に対し、当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときは、本訴の訴えの利益は失われる。
判例
事案:債務不存在の確認を求める本訴に対し、当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときは、本訴の訴えの利益は失われるかが問題となった。

判旨:「被上告人三井生命を除く被上告人ら(以下『平成7年契約関係被上告人5社』という。)は、上告会社又は上告人Bに対し、平成7年契約中の主契約に基づく死亡保険金について保険金支払債務の不存在確認を求め(以下『第2事件』という。)、これに対する反訴として、上告会社は被上告人大同生命、被上告人日本生命、被上告人明治安田生命及び被上告人住友生命に対し、上告人Bは被上告人明治安田生命及び被上告人朝日生命に対し、平成7年契約に基づく各保険金及びその遅延損害金の支払を求めている(以下『第3事件』という。)。…第2事件の平成7年契約関係被上告人…の上記保険金支払債務の不存在確認請求に係る訴えについては、第3事件の上告人らの平成7年契約に基づく保険金等の支払を求める反訴が提起されている以上、もはや確認の利益を認めることはできない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(H26 予備 第33問 4)
債務不存在の確認を求める本訴に対し、当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときは、本訴の訴えの利益は失われる。

(正答)

(解説)
判例(最判平16.3.25)は、本肢と同種の事案において、「第2事件の平成7年契約関係被上告人…の上記保険金支払債務の不存在確認請求に係る訴えについては、第3事件の上告人らの平成7年契約に基づく保険金等の支払を求める反訴が提起されている以上、もはや確認の利益を認めることはできない。」として、債務不存在の確認を求める本訴に対し、当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときは、本訴の訴えの利益は失われることを示している。

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